暗闇でしか見えぬものがある
暗闇でしか聴こえぬ歌がある
パクらずにはいられない記事がある(^o^)
パクらずにはいられない歌もある(^o^)
感動するしかない名曲カバーもある
忘れちゃならない音楽ジャーナリスト、ライターがいる
どーも、いずれにせよサイテーの私、見参!
第2代IWGPチャンピオン(王座、返上(^o^))いくちゃん(生田絵梨花)が乃木坂46を卒業されてから初の音楽番組出演( BS-TBS『Sound Inn“S”)をあろうことか途中から見てしまう大失態ながら小田和正さんの吉田拓郎カバー「流星」のように視聴間に合いましたよ、神様、ありがとう\(^o^)/ それは番組最後に歌われた、以前にいくちゃんに是非とも中島みゆきさんの「あした」を歌ってほしいとブログで願い、いくちゃんのアイドル卒業をやはりみゆきさんの「白鳥の歌が聴こえる」に勝手になぞらえた私には小田さんの吉田拓郎カバーのように嬉しい嬉しいサプライズ!贈り物でした それはみゆきさんの必ず誰かしらベストの一曲に挙げる名曲「誕生」をそれはそれは豪華なバッキングで!もう嬉しくて嬉しくて\(^o^)/まぁ一曲目のピアノ弾き語りによる エルトン・ジョンの代表曲「Your Song」(河野圭アレンジ)を見逃したのは痛恨だけど
いくちゃん(歌手)×中島みゆき(ソングライター)×斎藤ネコ(アレンジャー)
これは当ブログ的に大事件ですから(^o^)
それでは今更ですが私の新たなる12月の歌に加わった乃木坂46、いくちゃんセンター楽曲「最後の Tight Hug」と並ぶいくちゃん最後のソロ楽曲「歳月の轍」をどうぞ!!
Mステにおける布袋寅泰さんのステージ素晴らしかったですが、ドラムに佐野元春さん奥田民生さんの古田たかしさん!、ベースに元ルースターズで佐野さんソロ初期のオザケンの井上富雄さん!そしてそして鍵盤にソウル・フラワー・ユニオンの私のアイドル?(^o^)奥野真哉さん\(^o^)/もうバックが気になって、気になって(^o^)布袋寅泰さんは強面で(^o^)流石だけど
NHK 「the Covers」出演のmilet、ルーツで家族の思い出と共に母親がただのひとりの女だった頃を想起させるとゆー(^o^)チューリップ「青春の影」歌唱(ちなみにアレンジは斎藤ネコさん)は良かったですが「関ジャム」で尊敬、目標とする、と発言したSalyuのカバーが個人的に聴きたかったなあ ちなみに次回ゲストは鈴木雅之さん 彼のYOASOBIやら「エイリアンズ」が聴けますよ(^o^)これで松尾清憲さんの「恋人」が聴けたら完璧なんだが?(^o^)
ちょいと前の吉田豪さんが挙げてたパンク女子バンド
東京初期衝動が気になる!気になる!気になる!
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は毎週楽しく拝見中ですが、セットでアニメーション「平家物語」も毎週スゲー楽しみに見ています 語り尽くされた?栄枯盛衰も描き方、表現次第、もう面白いったらない\(^o^)/ 絵もとっても美しいし ちょうど今時間軸がシンクロ、これぞ一部の通の楽しみ方? オススメ(^o^)とにかくレベル高し!!!何だか凄いぜ!日本のアニメ、天晴れ\(^o^)/松田洋子さんも見てるみたいだし(^o^)
で、そのアニメ「平家物語」のオープニング主題歌、羊文学の「光るとき」スゲーいい曲来たぁあぁあ\(^o^)/こーゆーの待ってたんだ!
小山卓治、そのキャリアが辿り着いた境地「世界は素晴らしい」も顔色を失う?(^o^)
早くも2022年、まーくんのレコード大賞(暫定)か?\(^o^)/ちなみにエンディングは今、話題の「今夜はブギーバック」も素晴らしいスチャダラパーからBose参加楽曲
オリンピックは昨年同様に情報番組で垣間見るのみ 瞬時、薄っぺらく感動してました(^o^)一番ウケたのが羽生くんのどーでもE話 オリンピックが終わりゲームがしたいと、彼が挙げたのがスーパーファミコンソフト(^o^)『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記Ⅱ』(^o^)
最近は『どうぶつの森』などを遊んでいると答えた羽生選手。そのあと「一番ゲームとして好きなのは……」と前置きして紹介したのは、まさかのスーパーファミコンのソフト。『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』という2作品を挙げると、そのゲームタイトルがTwitterのトレンドに入るほどの衝撃を日本中のレトロゲームファンに与えました。
たまたま両方実は持っているのであった(^o^)もちろん 中古だけど(^o^)しかしながら
すべての道はOJに通ずる(^o^)
小山さん出演のゲームもろともやったことがない(^o^)しかも小山さんのはハードもなくやりたくてもやれない(^o^)ソフトだけがただただ底にあるのみ(^o^)←人生に無駄多すぎ
勝手に羽生さんを身近に感じたのでした(^o^)←近くない 近くない
ちょいと前にスージー鈴木さんのロック偉人5人とゆー記事をパクりましたけど、何がロックか?はどーでもEことで、もちろん人それぞれ ちなみに私がロックの偉人を真似して5人挙げるなら 中島みゆき 忌野清志郎 佐野元春 桑田佳祐 鈴木慶一とゆーことになり、その中で一人挙げるなら…まぁ“日本一”の看板だとスージー鈴木さん同様に桑田佳祐さんになるのですが極めて個人的に思い入れロック偉人を一人とゆーことになると佐野さんになっちまうのです(^o^)何でそーゆー話しかとゆーと
またまた大失態野郎の私………音楽ジャーナリスト、長谷川博一さんの訃報を今頃になって知ったのです 2019年の夏のことだそーです 佐野さんの情報サイトでは佐野さんの追悼文があったみたいですが、
小山卓治さんの情報サイトでは気づきませんでした OJプロパガンダ・ブログとは名ばかり(T_T)今や、とゆーか元々薄っぺらい小山さん情報に迂闊で穴だらけの私は見落とし?気づかなかったみたいです 小山卓治さんのベスト盤リリースの際のライナーにおける音楽ジャーナリスト田家秀樹さん起用に違和感を感じた私は存命ならインタビュアーは角野恵津子さんにしてほしかった……みたいな記事を昔、書いた覚えがありますが、大変失礼ながら今でも田家さん、小倉エージさんよりも古矢徹さんやこの長谷川さんにしてほしかったと勝手に思ってます 長谷川さんはシンプジャーナルで亡くなられた下村誠さんに代わり佐野元春さん記事を、また小山さんの記事を書き始めた頃からその文章に魅了されてました だからこの
『Mr.OUTSIDE わたしがロックを描く時』は
小山さんのWebサイトの書籍リストにボス(さださんではなくスプリングスティーン(^o^))やトム・ウェイツの書籍と並びラインアップされてるわけですが、もちろん私はリアルタイム購入、今でも大切に持ってます ずばりロック・ソングライターインタビュー集ですが、連なる対談ミュージシャン名を見れば言わずもがな、当ブログ的にバイブル、必読の書ですから(^o^) 佐野さんはこの書が記憶の何処かにあり、後にやはりミュージシャンにソングライティングについて根掘り葉掘り聞きまくるとゆー画期的な番組「ザ・ソングライターズ」をNHKで始めたようです そして私の大好きなアルバムのひとつ『COYOTE』を評論された際に佐野さんは
「闇雲に走っていた自分に自信を与えてくれた。僕は今一度、この残されたテクストを噛み締めて読もうと思う。」と、語り「ソングライターズ」の感謝を伝えることは叶わなかったと後悔を口にされてました
その長谷川博一『コヨーテとは私。』はブログの最後にパクったので読みたい人は読んでね 出来れば私の大好きな名盤『COYOTE』をBGMに!
見つけた激熱の山口洋さん(HEATWAVE)の追悼文もパクりたかったのですが、どーゆーわけか二度目のアクセス叶わず断念
長谷川さん……近年、名前を見かけないなあ……と、気になり以前に検索したんですが……気づかなかった……亡くなられる前には格闘技やプロレス記事を書かれてたようですね それも今知ることになるとは………シンプジャーナルバックナンバーの佐野さんや小山さんの記事、本当に素晴らしいので見つけたら是非とも手に取ってみてね 58歳…なんたることだ 残念、ただ残念
そんな長谷川さんが愛された佐野さんのライブがあるみたいですね 昨年末には古舘伊知郎さんの番組やらTHIS IS 向井秀徳カバー「約束の橋」で私の中のロック偉人、ロック巨人佐野元春を改めて思いしり深沼元昭さんとの再会に続き佐野さんとの再会も果たしたいところですが……また、待望の新譜も用意されてるとか?うわぁあ!!!吉田拓郎、ムーンライダーズ、そして佐野元春!!!IWGP戦線、ますます凄い年になりそうです\(^o^)/
佐野元春&THE COYOTE BANDが4月から7月にかけて全国ホールツアー「WHERE ARE YOU NOW」を開催する。
今春に約5年ぶりとなる新作アルバムのリリースを予定している佐野元春&THE COYOTE BAND。彼らはこのツアーで4月9日の埼玉・三郷市文化会館 大ホールから7月2日の東京・TOKYO DOME CITY HALLまで全国12カ所を回る。
オフィシャルファンクラブサイトでは2月18日からチケットの先行予約を受け付ける。そのほかの詳細はオフィシャルサイトにて確認を。
佐野元春&THE COYOTE BAND 全国ホールツアー 2022 ‘WHERE ARE YOU NOW’
2022年4月9日(土)埼玉県 三郷市文化会館 大ホール
2022年4月16日(土)北海道 札幌市教育文化会館 大ホール
2022年4月23日(土)愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール
2022年5月7日(土)熊本県 市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
2022年5月8日(日)福岡県 福岡市民会館 大ホール
2022年5月14日(土)新潟県 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
2022年5月22日(日)宮城県 電力ホール
2022年5月28日(土)広島県 JMSアステールプラザ 大ホール
2022年5月29日(日)大阪府 フェスティバルホール
2022年6月12日(日)神奈川県 神奈川県民ホール 大ホール
2022年6月26日(日)兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール
2022年7月2日(土)東京都 TOKYO DOME CITY HALL
松田洋子
@matuda
·
1h
福山と言えば、市章が蝙蝠、市の花が薔薇、駅前に城、でゴスが過ぎると思ってたのでゴッサム・シティとの友好都市提携は納得しかない。あの「防ごう シンナー覚せい剤」の石碑をまた戻した方がゴッサム度も上がると思う。
49松田洋子@matuda·Feb 14#ウルトラセブン
個人的にはフルハシ隊員の黄色いヘルメットに作業着コスがごほうび回。
やっぱ似合うわー。
もうずっとこれ着てたらいいのに。
アンヌがかぶってるリンゴ用の保護ネットみたいな帽子もかわいい。
松田洋子@matuda·Feb 15THE COLLECTORS、2006年の野音ライブ。
2/15(火)23:59までの公開。
松田洋子@matudaライブの放送を見てんだが宮本浩次、この歌い方で喉がつぶれないのもすごいな。丈夫さっていうのも才能だな。
カラオケでちょっと歌っただけでゲホゲホむせて、翌日はかすれて声が出ない声帯虚弱人なんでうらやましい。
【OJ(小山卓治&小沢健二)が薫る(労働と学業)】
紫草玲さんからオザケン「春にして君を想う」の話題が…と、思ったら渋谷毅オーケストラで納得 渋谷さん、詳しくはないけど(^o^)久しぶりの紫草さんのCDやらライブ楽しみなのでついでに今頃大晦日のつぶやきパクります(^o^)樋口さんも
柴草 玲@reishibakusa·18h寝酒はもう止めようと思い乍らあと一杯が止まらず朝型にしようと思い乍らこの時間。カーラ・ブレイと渋谷毅オーケストラをリピート🎧した挙句渋谷さん編曲の小沢健二「春にして君を想う」で撃沈。おそらく永遠に辿り着けない境地があるという事はある意味幸せなのだろう。なーんて理屈っぽい寅の中刻。
柴草 玲@reishibakusa·Dec 31, 2021来年はアルバム(ミニ)発売を目指します。
その暁には可能な限りライブをやりたい。好きな場所に遠征もしたいです。
宣言してしまえば何とかやるでしょう。
年の終わりに気合を入れてみました。でもお正月は存分にだらだらします、SATC新章を観たりとか。。
皆様どうぞ良いお年をお迎えくださいませ
1224公式『さらば雑司ヶ谷』@byezoushigaya·Feb 17小沢健二のときも前田日明のときも石原慎太郎のときもそう。盲目的な全面賛美か頭ごなしの全否定のどちらか。それじゃあダメなんだって。みんな「愛を持って手厳しく」を忘れてる。人間を単純に扱いすぎ。人間をバカにするな。思い入れのある伊集院光について書きました。読んで。媒体がアレだけど。
1497鈴木慶一@keiichi_suzuki·Feb 15作詞と作曲にお誘いいただきました。k1
デビュー40周年記念アルバム『fruitful days』発売決定!THE BEATNIKS (高橋幸宏&鈴木慶一)、川谷絵音など豪華作家陣が参加!
2022.02.14 TOPICS
原田知世が3月23日(水)にデビュー40周年を記念したニュー・アルバム『fruitful days』(読み方:フルートフル・デイズ) をリリースする。
オリジナル・アルバムとしては約3年半ぶりとなる『fruitful days』は、川谷絵音(indigo la End、ゲスの極み乙女。、ジェニーハイ etc.)のサウンド・プロデュースによる先行シングル「ヴァイオレット」に加え、THE BEATNIKS(高橋幸宏&鈴木慶一)、高野寛、伊藤ゴロー、辻村豪文(キセル)、高橋久美子、網守将平という、原田知世の音楽キャリアにおいて重要なアーティストや今回初タッグとなる豪華作家陣が新曲を提供。加えて、「守ってあげたい」と「シンシア」という往年のファンには堪らない2曲の新カヴァーも収録される。
「デビュー40周年に向けて、昨年からじっくりコツコツと制作してきたニュー・アルバムが完成しました。今回は、大好きなアーティストの方々に素敵な楽曲を提供いただきました。40周年記念アルバムと銘打っていますが、気負わず、現在の等身大の私を感じていただける作品になったと思います。6月にはアルバムを携えてファンの皆さまに会えることを楽しみにしています。」
アルバム・プロデュースは、15年にわたり原田知世の音楽活動のパートナーを務めるギタリスト/作曲家の伊藤ゴローが担当。限定盤DVDには、東池袋のカフェ「KAKULULU」にて撮影されたパフォーマンス映像「fruitful days - tiny performance」が3曲収録される。また、CD(限定盤・通常盤共通)には期間限定特典としてアルバム発売記念オンライン・イベントの視聴用シリアルナンバーが封入される。
『fruitful days』
2022年3月23日(水)発売
限定盤(SHM-CD+DVD): UCCJ-9237 ¥4,070(税込)
通常盤(SHM-CD): UCCJ-2203 ¥3,300(税込)
>> 予約はこちら
<収録曲>
1.一番に教えたい (作詞:高橋久美子 作曲:伊藤ゴロー)
2.ヴァイオレット (作詞・作曲:川谷絵音)
3.邂逅の迷路で (作詞:高野 寛 作曲:網守将平)
4.真昼のたそがれ (作詞・作曲:辻村豪文)
5.守ってあげたい (作詞・作曲:松任谷由実)
6.鈴懸の種 (作詞:高橋久美子 作曲:伊藤ゴロー)
7.Like This (作詞・作曲:伊藤ゴロー)
8.アップデートされた走馬灯 (作詞:鈴木慶一 作曲:THE BEATNIKS)
9.シンシア (作詞:原田知世 作曲:Ulf Turesson, Johnny Dennis)
限定盤DVD:
fruitful days - tiny performance
・ くちなしの丘
・ 一番に教えたい
・ Like This
特集=「COYOTE」が描きだす、現代という「荒地」
コヨーテとは私。
長谷川博一
気分は晴れている。昨日より知識が増えた。ネコも元気だ。
片方に規制緩和というアメを、片方に成果主義というムチを手渡されて毎日は進んでいく。面白ければ何でもいい。エンタ上等!の新たな拝金主義が幅を利かす世の中、でも反対にひどくシラフな時間が増えた。真面目に生きる。まともに生きる。この頃は何だかそんなことしか考えない。
いのちの軽視。改憲論議。地球の寿命。それぞれがこの世の終わりの予感を謳うかのよう。どうやら為政者でもなく大衆でもない自分は何だかひどく無力だ。仕事仲間にはタヌキが多い。少しずつ銀行の残高と黒髪が減っていく。気分は晴れない。
ぼくの日常といえば、たとえばこんな両極を行ったり来たり。絶望はしないが、そんなに明るい気分じゃない。佐野元春の新しいアルバムの主人公コヨーテは、根っからのミスター・アウトサイドでロックンロールのファン。ユーモアと人情があり、そして今この時代をとても生きにくく感じているようだ。持ち前の陽気さをもって何とか気丈に振る舞おうともしている。そういうコヨーテとは、つまりぼくのこと。あるいはこのテクストを読まれているあなたのことではないだろうか。まるで人ごとではない作品集として、佐野元春の新作に触れることになった。
何だかんだで、もう四半世紀以上に渡って佐野元春を聞いていることになる。アルバムにはそれぞれの思想や方針が残されている。今では佐野元春の新作を聞いて、たった一つの感想だけが芽生えるなんてことはない。
アルバム『Coyote』には未だ世の中には生まれていない新しいタイプの楽曲を書き上げたという作者の自負や興奮がある。大脳を文字通りに絞りに絞り、ひねりだした、平易でしかも衝撃的なことばがある。バンドは新しく若い。書き上げた楽曲を音にする時の生みの苦しみも予想する。しかし佐野元春の現在のボーカルに似合うサウンドスタイルが見つかりつつあるという嬉しい予感もその中にある。
そのどれもがぼくには意味深く響くので、なかなか即答ができない。思わず深いため息をつくような重厚なアルバム。感想をたった一言、と問われたらそう答えるかもしれない。アルバムに使われた絵の具のすべての数をまだぼくは知らない。
ことばの吟味。
コヨーテはある時、孤独について考えている。孤独に“気高い”という形容を与えたり“拙い”という形容を与え、孤独でいることは(群れには戻らないことは)そんなに悪いことじゃないのだと仄めかしてもいる。メロディもサウンドも極めて陽気な「君が気高い孤独なら」という曲のテーマ自体は音楽への賛歌なのだが、同時に意味ある孤独への賛歌のようにも受け取れる。いわば現代の孤独についての応援歌のようにも感じることができるし、こんな歌は世の中にはない。だって多くの日本のシンガーと聞き手はラブソングの甘味に多くを求めて“我を忘れよう”としている。でも反対に佐野元春のこの歌は、孤独のただ中にいる自分を良く見つめて“我を取り戻す”ための歌だ。こちらの訴えの方が一味深く、しかも友人の助言のように厳しくて親密な感じがする。まさにビタースィートな響きがするものだ。
音楽の成熟。
たとえば「コヨーテ、海へ」の間奏部分、ホーンセクションのメロディ。遠くアパラチア民謡の時代から1970年代のロック、果ては現代のポストロックの時代まで受け継がれてきた“アメリカーナ”な感覚のメロディを、佐野元春もしたためているかのよう。実に美しく、どこか不思議なメロディ。しかしコード展開はなかなかに複雑で、本人の音楽的な教養を存分に忍ばせる。アルバム最高のメロディは、ここ。
あるいは「Us」という曲。どこかサイケデリックな味付けと、まるでCSN&Yのようなハーモニー。聞こえてくるサウンドは充分にカラフルなのに、よく聞いてみるとコードのルート音(主音)はほとんど変わっていない。まるで1コードの曲と呼んでもいいようなシンプルさなのに、実にポップな彩色が施されているのに驚く。このあたりはポップクリエイターの技の見せ所。さすがだ。
ジャケット写真の色調に代表されるように、この日の表の天気はそんなに晴れてはいない。写真で知る前作『THE SUN』との大きな違いはそこだろう。被写体の心情は詳しく知らないが、どうやら嵐の予感、暗黒の予感があたりを覆っている。その暗さは否応もなく今。しかし佐野元春もコヨーテも急いで席を立とうとはしない。直情のままに世間に舌打ちをしたりする代わりに、気休めの冗談を口にする代わりに、そのずっと前から保持している大志を暖めているかのように見える。
反りの合わない社会に急いで参加する前に、大志を熟考させる。発酵させる。そうした態度を写真と音からぼくは一方的に感じ取っていて、だからこそコヨーテはぼくでありあなたである、という考えを更に強く持ってしまうものだ。
時代を見据えながらも佐野元春は、あえて寓話集を作った。寓話には時間の制約がない。どの歌も個別の事象に当てたものではないのだろう。歌の寿命が新譜の賞味期限と共に過去のものとされる風潮も冗談じゃないのだろう。
ロックレコードには5年経ち、10年経ち、ようやくその真価が認められるものがある。いわゆる“10年殺し”と称されるレコードのことで、作者にとってはきっと最高級の栄誉であるに違いない。音楽の隅々、詩作の隅々、かつてAB 面に分かれていたアナログ盤時代のアルバムを彷彿させる曲順にまで気が配られたアルバム『Coyote』。現在と未来の両方に有用な“10年殺し”級の作品なのだとぼくは感じている。